イグニスのデザインがカッコいい理由とは?それはスズキの歴史の結晶
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イグニスの販売も評判も上々ですね。
最新のプラットフォームの軽い車重よる優れた走行性能にマイルドハイブリッドによる優れた燃費性能で販売が好調なのも当然かもしれませんが、その人気のもう1つの大きな理由はやはりイグニスのデザインではないでしょうか?
イグニスのデザインって新しいのにどこか懐かしい気がしますよね。実はこれには理由があるんです。
今回はスズキが仕掛けたその理由を説明したいと思います。
イグニスのデザインはスズキデザインのDNA
イグニスのデザインにはテーマが明確にあり、エクステリアに関してはプロポーションを尊重して、丸いルーフラインやシャープなショルダーラインとグラスエリアのコントラストによりコンパクトカーにしてはグラマラスなプロポーションとすることに成功しています。
更にスズキのデザインを最新のものに作り直し散りばめることで、現在風のデザインながらどこか懐かしさを感じる、スズキの歴史と未来を感じさせるデザインとなっています。
そしてイグニスの発表会でスズキのチーフエンジニアを務める石渡雅之氏が”イグニスのボディデザインの随所にスズキデザインのDNAを施してあります”と明言しています。
ではそのスズキのDNAとは具体的に何を指しているのでしょうか?
DNAとは明確には4つほどあり、「フロンテ クーペ」「セルボ」「エスクード」「スイフト」からオマージュしてデザインを現代風に直されてイグニスに使われているんです。
では、その現代風に直されたスズキのDNAを1つ1つを見ていきましょう。
1.スイフトからのオマージュ
ガラスとの一体感を出した黒塗りにブラックアウトされたピラー
イグニスはAピラー・Bピラーをブラックにペイントしてサイドウィンドウとフロントガラスと一体感を出して奥行きのあるデザインになっていますね。
このデザインはスイフトからデザインになります。
これがイグニスのガラスとピラーのデザインです。こっちがスイフトですね。
部分的に見るとどっちの車か見分けがつきませんね。 実際に走っている姿だとスピード感が強調されますね。
2.エスクードからのオマージュ
ボンネットフード側面にスリッドのあるフェンダーガーニッシュ
イグニスのこのフェンダーガーニッシュのデザインは結構印象深いものですよね。
確かにエスクードを思い出すとこのデザインが先ずは頭に思い浮かぶきがします。
これがイグニスのフェンダーガーニッシュのデザインの写真です。こっちがエスクードの写真です。
流石にアウトドア系の車でないと似合わないデザインだとは思いますが、イグニスにはピッタリですね。
3.セルボからのオマージュ
フロントグリルに中に入ったヘッドランプ
イグニスはフロントグリル自体をワイドに取ってヘッドライトをその中に収めてしまうことでスポーティーなフロントマスクにしています。
これは初代のSS20系のセルボからオマージュと言う話ですが、次のCピラーの造形もそうですが先代のフロンテクーペから受け継がれるデザインです。
この時のフロンテクーペやSS20の初代セルボのデザインに関してはイタルデザインのジウジアーロによるデザインということです。
ジウジアーロは初代ゴルフやフェラーリ(?)のディーノやアルファロメオの159やブレア、いすゞの117クーペやスバルのアルシオーネSVXと多くの名車をデザインしています。
その頃のジウジアーロのデザインを現代風に焼き直ししたということです。
これが現代風のイグニスのフロントデザインです。そしてこれがジウジアーロデザインのセルボです。
確かにサイドまで伸びたフロントグリルの中にヘッドライトが収まったデザインとなっています。このデザインはかなりスポーティーな印象を与えていますので、スポーツカーならともかくクロスオーバーでSUV色の強いイグニスに採用するのは大胆ですね。特徴的なイグニスのフロントマスクの起源がジウジアーロのデザインだったのには少し驚きました。
4.フロンテクーペからのオマージュ
Cピラーに刻まれる3段のエアーアウトレット風の造形
イグニスはCピラー自体の大きな取り回しとそこに刻み込んだ3段のエアーアウトレット風のスリットがダミーだけに目立ちますね。
この手のデザインは特徴的なだけに失敗すると悲しいことになるのですが、この点スズキはフロンテクーペ、セルボと続く伝統のデザインとしたことで説得力を持たせたのは本当に上手いものだと感心しました。
実際にカッコいいですしね。
これがイグニスのエアーアウトレット風のスリットのデザインです。そしてこっちはフロンテクーペのエアーアウトレット風のスリットのデザイン。
全くと言って良いほど同じですね。そしてこのエアーアウトレット風のスリットのデザインはフルモデルチェンジで名前も変更になった初代セルボにも引き継がれています。
これが初代セルボの写真です。Cピラーにエアーアウトレット風のスリットがあるのが分かりますね。ん?セルボとフロンテクーペ?そうです、この2台は名前が違いますが、フルモデルチェンジした同系列のモデルです。
どちらもCピラーのエアーアウトレット風のスリットとフロントグリルの中にヘッドライトが収まったジウジアーロのデザインです。
こうして眺めてみると意外とイグニスが似ていると思いません?
これは1971年に発売のフロンテクーペです。こっちはイグニスはイグニスの写真ですね。
こうしてみるとフロンテクーペが35年間に正常進化してきたと考えるとイグニスになっていたという気もしますね。
本当に並べて見るとフロンテクーペとイグニスは似てるとやっぱり思いません?
イグニスのデザインがカッコいい理由とは?それはスズキの結晶
こうしてイグニスに使われたスズキのDNAの4点をみていくと本当に確信的にスズキのDNAが使われているんですよね。ここまですれば新しいデザインの中にもスズキの伝統を感じるのは当然ですよね。
これにはスズキのイグニスに掛ける意気込みを感じますし、今のイグニスの人気も納得ですね。
やはり自動車会社としては単に良いデザインをというだけでなく色々な仕掛けがあるものですね。
ススキの拘りの結晶の様なイグニスならば良い車であることにも当然と言えますね。
